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第49話

「ほら、全部入った」 俺の腿の裏と彼の腿が重なり合う。腹の中までいっぱいになる感覚を味わって、きちんと彼と繋がれたことを認識した。 「ハニー、苦しくないか?」 俺の背中を軽くポンポンと叩く。割とちっちゃめのケツを自負していた俺としては、そのど真ん中に太い杭を打たれているのと同じことで、慣れてきたとはいえ苦しさは拭えない。 「だいじょぉぶ」 でも、気持ち良さと充実感のほうが優っていて、その苦しさすら心地いい。 「ああ、安心する。やはりハニーの中が一番だ」 ゆっくりと腰を動かすと、部屋の静かな雰囲気を壊すまいとでもいうのだろうか、静かに緩やかに腰を揺らし始める。 俺はまだ余裕もなくて、必死に彼にしがみついていた。 「緊張しなくていいぞ、大丈夫だ、リラックスして」 彼がキスを交えながら囁いてくる言葉が、とても優しくて気持ちがいい。恥ずかしさと緊張から硬直の抜け切らない体が、少しずつほぐれていく。 「う、ん」 答える声もなんだか声も控えめになる。 「ハニー、我慢しなくていい、声を聞かせてくれないか?」 腰をゆるゆると揺らしながら、甘ったるい低い声で囁いてくる。 「こんなに厳かで豪華な部屋の中で味うお前の声も、さぞかし甘くて心地いいだろうな」

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