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第50話

「っ、ばか」 本当に恥ずかしげもなく言うんだからな。 「なんだかしてはいけないことをしている気分になる」 彼は疲れもなく、規則的に腰を突き上げ続ける。 「そんなことはないのに不思議だな。お前は俺の妻なんだから、セックスは当たり前の行為なのに、なんだか背徳的な気持ちになる」 「城で、そういうこと、するから」 「そうだな、だからこそ興奮する。しかも友人の結婚式のために来ているのに」 俺もちょっといけないことをしている気分になってくる。その気持ちが余計に興奮を煽って、俺を敏感にさせる。 「だから、そういうこと、いちいち言うなって」 「興奮するか?」 「そうだよ!」 言葉に翻弄されている俺の様子を楽しむように。 ムキになって言うと、本当に可笑しそうに喉の奥から震えるような笑い方をした。 「可愛いなぁハニーは。言葉で攻められるのが好きなのか?」 弱点を握られたみたいに背筋がのびる。 「ちげぇし、そういうんじゃねぇし」 「日本のAVにはそういうのを楽しむものがあるらしいが、ハニーも好きだったとはな」 「だから、違……っ」 「まぁまぁ、俺とお前の仲だろう、新しいプレイを発掘していくのも大切なことさ」

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