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第143話
「ごめん、体硬いからあんま脚開かないかも」
とはいえ結構大股に開いた状態で、呻くみたいに彼に謝る。彼は俺の股間に顔を埋める直前で、軽く声を上げて笑った。
「ははっ、何も問題ない。十分しなやかな体だ」
後半はほとんど聞こえなくて、吸い込まれるみたいに俺のケツの間に消えていった。
慣れた感触だけど、どうしても慣れない感触。柔らかくて微温い潤った彼の舌が、彼しか許さない奥の穴に触れる。
「っ、ん」
どうしても体が固くなっちゃう。恥ずかしい場所だって認識はこういう場面でも薄まることはなくて、それなのに彼の舌の感触をもっともっとと求めちゃう自分もいる。
「ぁ、あっ」
「小さな口だ。俺の舌で濡らされて恥ずかしそうだ」
彼が膝の裏を押すようにして脚を広げてくる。俺もそれに便乗して、もっと奥まで彼にさらけ出す。少し腰が浮いたのを、彼がそのたくましい腕で支えてくれた。
「そんなに恥ずかしがらなくていいぞ? ん?」
同時に、股間で囁いてくる言葉が際立ってミダラな感じ。
「恥ずかしがってねーって!」
「ハニー、俺は今こっちの口と話をしているんだ」
「お前そうやって擬人化するの好きだよな」
「擬人化? なんだそれは?」
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