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第156話

頭のてっぺんまでガツンガツン突かれてるみたい。彼の攻め立てる激しさは徐々に強くなり、後半ともなると泣きそうになるほどだった。 「やっ、やだっ、あぁっ、おねがっ、い」 許しを請いたくなる。これ以上攻め立てないでほしい。これ以上翻弄しないでほしい。そんな俺を見て、彼はただ意地悪そうにニヤリと笑うだけだった。 彼のことだけを思い、彼に縋って彼に甘える。この時間が、俺の生きている時間の中で一番幸福な時間だと思っている。 愛し合うっていうことがどういうことなのかを、俺に教えてくれたのは彼だ。 あのとき彼とバーで出会っていなかったら、俺は今頃どこで何をしていたんだろう。時折思うことがある。 偶然っていうのは必然の側面もあるらしいけど、本当に偶然彼と出会えたからこそ、必然的に充実した優しい毎日が送れている。 彼のいない世界なんか、もはや想像すらできない。 「ハニー、っ、く」 目の前で、同じように真剣に気だるく喘ぎ続ける彼の姿を、こうして毎日のように見続けている今となっては、なおさら。 俺は彼に下からえぐるように突き上げられて、トランポリンの上にいるみたいにポンポンと体を跳ね上げた。 背中をそらせると余計に奥深くまで抉られるみたいで、とんでもなく気持ちがいい。

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