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** 英道の想い **
※甘い生活・・・?の 英道sideです。
ある日、突然ハルから
“ 1人で暮らしたい ”
なんて言われて・・・・・・・・・
俺は、目の前が真っ白になった。
俺から離れたいのかと焦ったが
どうやら そうではないようで
甘えてばかりなのがイヤ、だとか
離れて自立したい、だとか
本人 からすれば
真剣に考えての事なんだろうけど・・
俺にとっては(悪いけど)
くだらない、バカげた考えだと思った。
離すもんか・・・
俺から離れるなんて絶対 許さねー。
かと言って
ハルの気持ちをないがしろにするのも
大人げない
そう考えて、何度も話し合いをしたのだが
ハルの決心は固かった。
なかなか強情だな・・・・
でも俺も譲れねー
そこで俺は・・・強行手段に出る事にした。
まず、ハルが契約したアパートを解約。
不動産屋のじじいには、不審がられたが
2人で暮らす事にしたから
近辺で もっと 広い部屋を・・・と提案したら
あっさり寝返ってくれた。
それからは上手いことハルを説得して
鍵を2つとも手にいれ、ハルのアパートの荷物を
せっせと新しいマンションに運んだ。
俺の私物も見えないモノから少しずつ移していき、
最後は、俺の部屋の主要な荷物や家具を
ハルが遊と出かけた隙に
一気に運んで引っ越しを決行した。
薫と薫の仲間 たち、そして晃も巻き込んでの
大作業だった。
ハルは、口で丸め込める自信があったから
当日 暴露して・・・
結果、俺の思い通りに事は運んだのだ。
はっはっはっ。
ざまーみろ。
電車で痴漢に合い、集団で襲われ
トラウマを抱えたハル。
抱きたい、でも抱けない。
無理してまで最後までシようなんて
考えてなかった。
でも、ハルは それをものすごく気にしていて
こんな状態が長く続けばツラくなって
俺から離れてしまうんじゃないかと不安もあった。
だから、今回の事がきっかけで
一線を越えられて 本当によかったと思う。
ハルが怯えないように気をつけたつもりだったけど
正直、びくびくモノだった・・・
でも、
ハルが俺を信じてくれたから
2人で一歩先に進めた。
それからは
ますます ハルが可愛くて、愛しくて。
人は、こんなにも人を愛せるのか・・・
ずっと いい加減に生きてきた自分にも
こんな気持ちがあったのか・・・
初めての感情に、振り回されたり
教えられたり、戸惑ったり、感動したり。
それもハルとなら、心地いい。
これからも2人で歩いていく。
それが、嬉しい。
もしもまた、ハルが俺から逃げよう
なんて考えたら・・・
自分が何するか・・・分からない。
そんな事にならないように
しっかり 捕まえて
しっかり 愛していこう。
♡ ♡ ♡ お わ り ♡ ♡ ♡
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