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番３
ソッと開かれた後孔は既にグッショリと濡れそぼっており、灯りに反射してテラテラと輝いている。
まるで己を誘っているかのような光景に、ランドルフの喉が再び音を立てた。
「お願ぃっ……次はここに……もっ、我慢できない……」
熱い吐息をはきながら、懇願するノア。
細い指が後孔をなぞる。
クチュリ。
入り口に少し触れただけで、淫靡な水音が立った。
赤く熟れたそこに、ノアの指がズブズブと飲み込まれていく。
「んっ……」
眉を顰め、快感に耐えるノア。
その口からは、鼻にかかったような甘い声が、絶え間なく漏れ出ている。
クチュクチュとかき混ぜる音は次第に早くなり、ランドルフの欲望をいたく刺激した。
「ねっ、僕、もぉこんなに……早く、きて……？」
潤んだ瞳で見つめられ、我慢も限界に達したランドルフはノアに覆い被さった。
激しいくちづけを交わしながら、後孔に手を伸ばす。
温かい粘液はランドルフの指を瞬く間に濡らし、何の抵抗もなくスッと奥まで入り込んだ。
――温かい……。
ノアの秘所は火傷しそうなほど熱く、ランドルフの指を逃すものかと言わんばかりに絡みついてくる。
やわやわと蠕動するナカに、ランドルフの欲望が再び燃え上がった。
今すぐノアとひとつになりたい……それが本音ではあったが、事を急いで彼を傷付けてしまうことを恐れて、まずは孔を充分に解すことにした。
ゆっくりと指を動かすと、「あっ……！」と嬌声が聞こえる。
話すときよりも少し高い声が堪らなくかわいらしいと、ランドルフは思った。
一方ノアはというと、たかが指一本にも関わらず、これまでに感じたこともないような快感が全身を駆け巡り、頂点に登りつめそうになっていた。
「痛くない？」
しかしノアは首をブンブンと横に振って、感極まったように
「気持ちいいのっ……」
と呟いた。
両腕でランドルフの首をギュッと抱き込んで、唇を強請るノア。
さらにはもっと刺激が欲しいとばかりにユルユルと腰を振って、ランドルフの行動を促し始めた。
ランドルフは一本、もう一本と指を増やし、ノアのナカを丹念に解していく。
指の動きは次第に速くなり、水音は激しさを増す。
腸壁がランドルフの指をギュウギュウと締め付けていた。
「あぁぁっ……」
絶え間なく聞こえる喘ぎ声は切羽詰まったものに変わり、ノアの体から迸る甘い香りは、より一層の濃さを増している。
むせ返るようなその香りに酩酊したランドルフは、夢中になってノアの後孔を刺激し続けた。
「ひぁっ……あぁっ、ああーーーっ！」
ランドルフの指を、ノアのナカがギュッと締め上げる。
絶頂が近い――それを感じ取ったランドルフは、指をさらに奥へと押し入れて、激しい抽送を繰り返した。
「やぁっ、もぉだめっ……!!」
しかし、彼の首にギュッとしがみついていたはずのノアが、突然イヤイヤと首を振った。
「痛い？ やめる？」
ランドルフは慌てて指を抜いた。
「やっ、抜かないで！」
「しかし」
「気持ちいいのっ、でも、指じゃ……いやっ……」
ノアは濡れそぼった秘所をランドルフに見せつけるように、両の手で双丘を割り開く。
「ねっ……？」
先ほどまでランドルフの指が入っていたソコは、ポッカリと口を開けたまま。真っ赤に熟れた艶やかな秘所はグッショリと濡れ、ヒクヒクと蠢きながら彼を誘っている。
ノアの慎ましやかな男根は腹につくほどそそり立ち、今にも爆発しそうなほど。
先端から溢れ出た蜜が、ツウッと後孔に流れて落ちた。
目尻に涙を湛え、熱に浮かされたような表情でランドルフを見上げるノアの姿に、一瞬で頭に血が登ったランドルフは、先ほどまでの優しさが嘘だったかのように、己の屹立を勢い込んで一気に突き刺した。
「ああぁぁぁぁぁっ!!」
ノアが背を弓なりにしならせながら大きく絶叫した。
同時に白い飛沫が鈴口から一気に放出される。
「あっ……あぁぁっ……」
全身を震わせながら、快感に打ち震えるノア。
先端から、厭らしい蜜がピュクピュクと噴き上がる。
媚肉が屹立をきつく締め上げ、その刺激に彼もまた絶頂を予感したランドルフは、ノアの腰を強く掴むと、一気に腰を振りたくった。
「あっ、やっ！ まだイったばっかりでっ……！」
悲鳴にも似た声で許しを請うノア。
しかし悲痛な叫びはランドルフには届かなかった。
「ごめん、止まらないっ！」
ガツガツと打ち付けるように抽送を繰り返す。
その狂ったような動きに、ノアはただ翻弄されるばかりだった。
頭の中に霞がかかり、思考が上手く纏まらない。
ランドルフから与えられる快楽に、ノアはただただ溺れるばかりだった。
「あっ、はぁっ……」
ランドルフの雄が、ノアのナカで硬さを増す。
ググッと膨れ上がる屹立を感じた瞬間、ノアの脳裏にある思いが芽生えて弾けた。
「噛んでっ……」
顔を横に向け、首筋を顕わにするノア。
そこはうなじを保護するための真っ白い首輪がはめられていた。
ランドルフは手を掛けて引きちぎろうとしたが、ビクともしなかった。
それもそのはず。首輪は特殊な素材でできており、余程の衝撃を加えない限りは壊れない仕組みになっているのだ。
それを外す唯一の手段は、首輪の管理者であるゴードン・メイブが持っている鍵を使うことだけ。
当然ながらゴードンはこの場にはおらず、鍵を外す術はない。
「くそっ!!」
苛立ったランドルフは歯を立てて噛みちぎろうとしたが、首輪はやはり壊れない。
「やっ、噛んで……噛んでぇっ……！」
泣きじゃくり、駄々をこねる子どものようになるノアをきつく抱きしめて
「大丈夫だ、必ずこの首輪を外すから。絶対に噛んであげるから！」
そう言って鎖骨に歯を当てた。
「あっ――――！」
その刺激が呼び水となり、再び達したノア。
刹那、敏感になった体がランドルフの精を強請るように、彼の雄を痛いほど締め付けた。
「うっ……!!」
ノアの熱に引き摺られるように、ランドルフもまた二度目の絶頂を迎えた。
ふたりの吐くハァハァと荒い息が、室内に木霊する。
ランドルフはノアの髪を優しく撫でながら
「大丈夫？」
と恐る恐る尋ねた。
あまりにも夢中になりすぎて、全く抑えが効かなかったのだ。
ただでさえ小さくて華奢なノア。全力の行為で彼を壊してしまったら――ランドルフは心の底から恐怖を感じた。
しかし、ノアは全く平気な顔をして微笑んだ。
そればかりか
「……大丈夫。それよりも、もっと……あなたを感じたい……」
頬を赤らめ、恥じらいの表情を浮かべながら強請るノアを、ランドルフは再び抱きしめた。
その後ふたりの饗宴は、明け方近くまで止むことはなかったのだった。
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