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第7話
ガシャンッ!
屋上の金網に俺は飯田奏を押し付けた。
「お前!なんだよ。この匂い!」
「匂い?」
「ふざけんな!お前Ωだろ!!」
飯田奏は下を向いて表情は読み取れなかったが身体が少しだけビクッと反応をした。
確かめたい。
もしかしたら飯田奏は・・・・・。
「確かめさせろよ。」
抵抗しようと踠いている飯田奏の耳に舌を這わせるとブワッ〜と先程よりも濃くて甘ったるい匂いがしてくる。
発情期のΩの匂いを嗅いだ事はあるが此処までキツイ匂いでは無くて抱きたいと言うくらいの欲情だったが飯田奏の匂いはそれと違っていた。
飯田奏の匂いは俺の理性をも失わせる感じだった。
身体が熱くなり抑えることが出来ない欲情に呑み込まれていく自分がいる。
そして飯田奏も同じように見える。
白い肌がほんのりピンクに染まり息を荒々しくしていて抵抗していたはずだがグッタリとして1人では立っていられないといった感じだった。
「どっ・・して・・・ううんっ・・・くす・り・・・。」
「制御剤飲んでるんだろ?俺には制御剤飲んでいてもお前の匂いが分かる。お前も俺に触れて分かったはずだ。」
飯田奏は目に涙を溜めながら力なく首を横にフルけれど俺が頬に優しく触れると甘い匂いをさせながら可愛い声で啼いた。
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