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第9話

強烈な甘い匂いがしているが泣き顔を見ていたら胸が張り裂けそうに痛んだ。 他のΩに対しては発情期だろうが関係無く無理矢理性行為をして泣かしてもきっと胸は痛まない。 飯田奏だから俺は無理矢理したくないんだ。 飯田奏は俺の運命の番。 優しくしてやりたくて守ってやりたい飯田奏は今にも壊れてしまいそうな感じがしたんだ。 けれど目の前で泣かせたのは俺だ。 シャツの中に入れていた手を抜き乱れた服を整えると俺は飯田奏を腕の中に引き寄せ優しく抱きしめた。 「ごめん。」 今の俺は謝り優しく抱きしめたる事しか出来ない。 兄貴の様にお前を笑わせたりする事なんて俺には出来ないのかもしれない。 「お前は、叶斗先輩が好きなのか?」 違うと言って欲しい。 俺とこうして出会う前は兄貴の事が好きだったのか? 聞きたくないのに好きだと言われたら胸が痛くて苦しくて張り裂けそうなのに聞いてしまった。 俺は飯田奏を好きになっているんだ。 きっと見かけたあの日から飯田奏の甘い匂いを嗅いだ日から俺は飯田奏を好きになったんだ。 運命の番・・・飯田奏。

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