4 / 120

第4話

その女と俺がまるでキスしているかのような写真が黒板に貼られていた。 それと、何故か上半身裸でベッドに横たわる俺と女のツーショット。正直意味がわからない。やりすぎでは?ていうかこれあの子本人が見たら大変なことになるぞ… 「おはよ!朱夏」 「んあ?あ。はよぉ。南」 幼馴染みである南(男)が登校していつものように声をかけてきた 「あの写真どしたの?」 「ん~わかんね…あんなことしてねぇし」 「取り敢えずさっさと剥がそ!じゃないと…」 「朱夏クーン!!!えりなと付き合うことになったんだねぇ」 俺たちの話を遮りクラスメイトがそう声をかけてきた。黒板への通路を塞ぐように女たちが並ぶ 「ううん。付き合ってないよ。断った」 「え!!あんなことしておいて信じられない」 「…あのさぁ…あれ俺じゃないよ?」 「はぁ!!??」 よく見ればあの女の取り巻き達…あの女はどこぞの金持ち令嬢らしくそれにあやかりたいという女も多い。多分本当の友人はいないんじゃないだろうか? 「あの写真合成だよ?あれ朱夏の体じゃないもん。首もとのほくろの位置とか違う。筋肉のつき方とかも小さい頃から俺一緒だから明らかに違うってわかるよ?大丈夫?あんなことして。こんなことするってえりなちゃんに断りいれた?愛ちゃん」 さも当然のように南が女を見ながら言い放つ 「んな…そんなことしない!」 「え?だってこんなうまい合成できるのって愛ちゃんくらいでしょ」 その時当人が現れた。今の話は聞かれてはないようだ。 「なに…これ…」 「え…えりな…」 「…誰?こんなことしたの」

ともだちにシェアしよう!