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第24話

瑠樹愛side 朱夏さん…好き…俺だけを見て…俺だけを見詰めて…誰も見ないで…俺だけの朱夏さんが欲しい ねぇ。朱夏さん。あなたがどれだけ俺を救ってくれたのか知っていますか? 俺に生きる意味を与えてくれたのはあなただと知ってますか? 容姿は昔から整っているのは自覚してた。俺の周りにはいつも多くの人がいた。 でも虚しい…だってみんなが見ているのはRの息子。所謂御曹司である俺のブランドだけ。次男だし変な責任もないし 俺を見てくれる人なんて一生現れないんだ…諦めたのも早い段階で。だったらブランドをたくさん利用しようと多くの人に体と金を差し出してきた。 両親は俺には自由にして欲しいからと何も言わなかった。俺と違い兄は厳しく躾されてきてたのを俺は知ってる。 両親が見てるのは兄だけ。何も叱られたことがないのだから兄さえいればいいんだと悟ったのも早い時期だった。 遊び呆ける俺と厳しくされる兄。大きな2人の違い。そんな兄に話があると呼び出された 「瑠樹愛」 「どうしたの?兄さん」 「結婚することになった」 「あぁ。この間のお見合いの人?すごく綺麗な人だったよね」 「俺はお前以上に綺麗な人に出会ったことない」 「それはありがとう?」 「瑠樹愛…」 急に目に欲情を浮かべた兄。 「お前が好きだ…愛してる」 「へ?何いっ…」 その後俺は兄に抱かれた。勿論後ろは初めてではないけれどまさかの相手ということでかなり驚き固まってしまい痛みしか感じることは出来なかった。 「ごめん…ごめんね…瑠樹愛…瑠樹愛…」 涙を流しながら俺を抱く兄を邪険にも出来なかったので結局最後までやってしまった ただ一度の交わり… 「瑠樹愛…ごめんね…」 兄はその後結婚して子を儲けた。 とても可愛らしい子供たち… あの事が夢だったみたいにその子たちと遊んで奥さんと一緒に出掛けてみたりした。 兄も昔のように俺には優しかった。でも時折とても苦しそうな顔をする。俺を見詰めては目を伏せて奥さんの目を盗んで抱き締めてキスされたことはある。 ある日その光景を奥さんに見られてしまい俺は兄にはもう会わせてもらえないようになった。 勿論甥っ子や姪っ子にも会わせてはもらえなくなった。 兄はあの時俺を庇ってくれようとしたけど奥さんは頭から俺から迫ったと決めつけていて聞く耳は持たなかった。俺に嫌悪感丸出しで結局俺だけが悪いことになってる。 それからは実家にも寄り付かなくなってこうして叔父のところに転がり込みそのままここを預かった。

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