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第36話

その夜は約束した通り二人は俺とやらなかったのだが… 「暑い…狭い…何が悲しくて同じベッドで大の男三人揃って寝ないとならないんだ…」 「朱夏が寂しいだろ?瑠樹愛はここからでろよ!」 「剣聖さんが出てくださいよ!」 「うるさーい!!俺がで…」 「「それはだめ!」」 「…本当に…仲良いよね…二人って…なぁ。久米。布団はないの?」 「布団…あ!あります」 「それ敷いて寝ない?ベッドだと狭いし。布団だと床な分楽な気がする…」 「わっかりました!!とってきます!剣聖さん!手伝って!隣の部屋が和室なんです」 「了解」 あれよあれよと言う間にきっちり布団が引かれた。俺を挟んで川の字で休んだ。 翌朝 「んん…」 俺の目の前には大きな体… 「あ!」 しまった…先輩に抱きついてた… 「先輩…朝です」 声をかけるけど起きる気配はない… 『剣聖さんはエッチしたら起きますよ』 そんな久米の声が耳の奥で響く… いやいやいや…流石に俺には無理だ… 「先輩…先輩」 「んん…朱夏…愛してる…」 先輩の少し掠れた声が下半身に響く… 「朱夏…」 「先輩…何でそんな…」 先輩の閉じられた瞳から滴が零れる… どうして?俺の名前を呼びながら泣くの?先輩…どんな夢を見ているの? 胸が痛くて俺まで泣きそう…思わず先輩にキスしてた 「んん…しゅ…か…」 「おはようございます。先輩起きて」 「…はよ…何で…あ…」 バァーン!! 「おっはよーございます!んん?なんですか?いい感じ?ヤメテヤメテ!だめー!俺抜きはだめー!」 そういうと美味しそうな臭いに包まれた久米が俺と先輩の間に飛び込んできた 「ふふ…幸せ」 そうふわりと笑うと俺の額に口づけた 「あ。珍しいね。剣聖さんが起きるの。エッチした?」 「してねぇし!」 「やっぱ愛の力?やーらし…ほら。起きて。顔洗ってきて。ご飯できてるから。」 朝から顔面偏差値の高い二人に至近距離で見られるとなんだか変な気分だ。急いで二人を残して洗面所に向かい顔を洗う さっきの先輩の涙が気になって仕方ない 「剣聖さん。抜け駆けダメですからね」 「朱夏がえらんだなら文句言わねぇんだろ?」 「状況によります」 「まぁ。ぼちぼちいこうぜ」 「はい」 そんな会話なんて知るよしもない

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