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第38話

「白木チーフ!見つけた!」 「…里中くん。どうしました?」 里中は俺のチームのメンバーでムードメーカー。とても人懐っこくいつもニコニコしててこいつも男女ともに人気がある。変な色気をもったやつだ。 「この間の送別会。お疲れ様でした」 「あぁ。お疲れ様。」 「すいません!!」 「え?」 「実は俺チーフの追加の飲み物頼んだとき間違ってアルコール頼んじゃって…本当にすいません!」 「え…そうだったの?俺君にもなにか迷惑を…」 「…俺個人にと言うより…全体的に…あの…チーフがかわいいって…」 「はぁ!?」 「チーフ!今度俺と二人で飲みに行きませんか?お詫びに」 「いやいや…俺はこの間の通りお酒かなり弱いから…」 「…チーフ…」 「気持ちだけいただいておくね。ありがとう。里中くんご飯食べた?」 「あ!今からです。ここでご一緒してもいいです?」 「構わないよ」 やっと一息ついて弁当を開ける。本当に美味しそう… 「うわぁ…すごい…彼女さんの手作りです?」 「まぁ。手作りだよ。彼女ではないけどね」 「そうなんすか?」 「うまぁ…やっぱすごいなぁ…」 思わず言葉に出てた俺の姿を里中が頬を赤らめて見てることには気付かなかった。 「朱夏!」 「んあ?先輩。帰ったんですねぇ」 「さっきな。お疲れ。里中」 「あ…お疲れ様でっす!和水さん!」 「お前。頬にソースついてんぞ」 そういうと先輩が里中の頬についたソースを指で拭いそのまま里中の口の中に指を入れた。 くちゅりと掻き回すように口の中を蹂躙した先輩が指を抜けば銀糸が引く。 「っ!!」 ゆでダコみたいに真っ赤になった里中を見ながら息を吐く。この人…スケコマシだ…無自覚の… 里中が俺から意識を先輩に変えたのがわかった。 「あの!俺!食べ終わったんで!お疲れです」 脱兎のごとく走り出した里中の背中を見送った 「朱夏…」 「ん?先輩が会社で名前呼ぶの珍しいですね」 「お前さぁ無防備過ぎ…朝からわかってただろ?」 「何が?」 「周りのお前を見る目が先週より欲情浮かべてるって」 「は?え?」 「気付いてなかったのか?」 「いつもより声かけられるなぁ…位で…」 「お前前からそんな周りの視線に気付かない奴だったっけ?学生時代は好意とか如何わしい視線とか気が付いてたはずだけど?」 「そんなの今無いでしょ?」 「あのなぁ…お前さぁ…今日色気駄々漏れだって…」 「え?…」 衝撃的な発言をする先輩を口をあんぐり開けながら見詰めた

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