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第51話

「先輩…」 「朱夏…ごめんな。早く来てればこんなことには…」 「大丈夫だよ。ありがとう先輩。少し触られたくらいだし…」 「でも…震えてる…」 「あ…ははっ…本当だ…」 「キスしていい?」 「はい…」 先輩のキスは甘く優しい…麻薬みたいに痛みが引いていく気がした 「後はどこ触られた?」 「胸…」 「触っていい?」 「はい…んん…先輩…ん…」 「怖くない?気持ちいい?」 「はい…」 「ここ…アザんなってる…」 殴られたお腹を撫でられる 「あっ…ん…」 そっとお腹に口付けた先輩の頭を掴む 「もっと…して?先輩…あいつが触ったとこ…全部…」 「場所変えよう。お前は今日はもう早退。ね?わかった?瑠樹亜に伝えてくる。少し一人で待てる?」 「ん…わかった…」 どのみち今日はもう仕事はできそうにないし… 素直に言うことを聞いた。 暫くすると先輩が戻ってきて一緒に上に伝えて帰宅する。そして今は先輩の車に乗ってる 「先輩仕事は?」 「午後休取った」 「先輩の家に連れてって…」 「わかった」 家につき先輩に抱きつく。落ち着きたかった…ずっと長く一緒にいた先輩の香りに包まれたかった。 どんなときもいつも側にいてくれた人…俺を見てくれていた人 「朱夏。風呂行くか?あいつに触られたとこ気持ち悪いだろ?」 「やだ…このまま…して?だめ?」 「わかった。おいで」 先輩に手を引かれ先輩の部屋へ向かう。 ベッドへ腰かけた先輩に促され膝の上に向い合わせで座り熱いキスを受け止めている 「んん…先輩…先輩…」 「朱夏…大丈夫だよ…大丈夫」 そのままあいつが触ったところ全てにキスしてもらった。 先輩は来ていた服も脱がないままに俺だけを高みに上らせていく。 「ここ。触るよ。」 「ん…さわって…」 中心部を優しく触られると直ぐに絶頂を迎えた 「先輩はしないの?」 「今日はやめとく。お前が落ち着いたらお礼ちょうだい?」 そっと口付けて抱き締めてくれた 「他の人に触られた俺には興味ない?」 「は?」 「ううん…何でもない…ごめん」 「暫くここに泊まってけ。着替え取りに行くか?」 「ん…一緒に来てくれる?」 「勿論。んじゃいこっか」 先輩と手を繋ぎながら家に戻り荷物を積める。もう一度車に乗り込み出ようとしたとき先輩の呼び出し音がなった 「瑠樹亜だ。出るね」 「はい」 「もしもし。うん。わかった。ありがとう。暫く朱夏泊めるから。あぁ。頼む。じゃあな」 「久米大丈夫?」 「あぁ。うまくいったらしい。帰ろっか」 「俺…邪魔だよね?二人には」 「は?」 「やっぱり家に帰る。」 「朱夏。ダメ。俺が嫌だから一緒に来て」 「でも…二人の邪魔したくない…二人はうまくいってるんだから俺は」 「お前何言ってんの?」 「だって…あの部屋久米の匂いたくさん…昨日も朝もやったでしょ?」 「…あぁ…」 「だから邪魔になる。俺要らない」 「…お前…どうしたよ?」 「俺は邪魔でしかない…二人は仲良くやってた…俺がいたら邪魔に…」 「瑠樹亜と寝たのはごめん。…理由があって…」 「俺に言い訳する必要ないです。俺はこのままがいいって言った。だから二人は全く悪くない。悪いのは俺。俺がいなきゃ…」 「朱夏?朱夏?!」 あぁ…もう何も見えない…

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