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第52話

瑠樹愛side 「もう!遅くなっちゃったじゃないですかぁ!剣聖さん」 「仕方ねぇだろ急な仕事だったんだから!」 「ですけどぉ。朱夏さんお腹空かせて待ってますよ!急がなきゃ」 昼休憩に入る約一時間前急ぎの仕事が入ってしまった。担当は俺と先輩で他の人には任せられない案件。どうしても午前中にあげないとなら無いから少しだけ遅れてしまった。 待ち合わせの場所に行くと先に出たはずの朱夏さんの姿が見えない 「あれ?いない?そんなはず…」 周りを見回すと非常階段への扉が少し開いていた。近くに寄り聞き耳をたててみると耳障りな嫌いな男の声が聞こえた。 誰かと話しているのだろうが新戸部の声しか聞こえない。 覗き見るとそこに朱夏さんがいて泣きそうになりながら悪戯されていた。 「朱…っ」 怒りで叫びそうになる剣聖さんの口を手のひらで押さえ声を塞ぐ 「黙って…少し辛抱して。証拠とって新戸部をここから追い出さないとまた他にも被害出る。何人か辞めてったでしょ?あの人たちにたまたま会って聞いたら新戸部が…だから…耐えて…剣聖さん…あいつを消すために…お願い」 「…わかった…。」 「ここにいて。朱夏さん解放したら直ぐにここに戻すから。戻ってきたら抱き締めてあげて。俺はあいつに制裁する…」 「瑠樹愛?」 「大丈夫です。待ってて」 本当は直ぐにでも朱夏さんから引き剥がして殴り殺してやりたい… これが朱夏さんの同意なら仕方ない。俺にそれを止める権利はないから。 でも。あれはどうみても無理矢理だ…許さない…抹殺してやる… 「なぁにしてんの?センパイ。楽しそうすね」 新戸部が動きを止めた。大丈夫だよ…助けるから…待ってね…少し辛抱してね…朱夏さん… 「これ趣味?いい趣味ですね。新戸部さん」 「お前もやる?この人いいぜ」 「そうですね。参加したいとこですが…チーフ嫌がってそうですね。」 「嫌がってる?これが?こんなに悦んでるのに?ここまで来たら出させてやんないと逆に可哀想でしょ?ほら。手伝えよ」 どうみても嫌がってんだろ…こいつはバカなのか? 「仕方ないすね」 「やめろ…やめてくれ…」 ごめんね…朱夏さん…もう少し…我慢して… 「何でこんなことしてんすか?」 「入社したときから喰ってみたかったんだよ。そこらの女より綺麗だしな。仕事の時とこういうときの違いも見たかったしな」 ふざけんな!… 「やあっ…いやだぁ…」 話してる間も朱夏さんへの愛撫は止めない。 「たまんね…想像以上だ。こんなにエロいなんてな」 ごめん…俺たちが開発しちゃったもんね…嫌だよね…こんな無理矢理されるのなんて…ごめんね…ごめん…朱夏さん… 「同意の上なの?これ」 「まさか。嫌がるのを組敷くのが楽しいんだろ。墜ちていく姿とか最高じゃね?」 「そう…」 「お願い…やめてくれ…いやだ…やだ…」 「ふふ…そんな顔で言われても説得力ないすよ」 「新戸部さん。無理矢理なんすよね?」 「そうだよ。無理矢理」 証拠は取れた。もういい… 「ちっ…今の録りましたから」 「は?」 「このこと上に報告しますね。どうなるでしょう」 「何もできねぇさ」 そうだね。これまで外での評判が良かったからね。でもね。上はあんたをどう消そうか考えてたよ。ずっとね。 でも…足りない…この怒りはどうすれば…こいつに屈辱を与えてやる… 「本当にそうでしょうか?…んなら…ここにいられないようにしてやるよ」 「は?」 「お前のことは許さねぇ。人のもんに手を出したこと後悔すんなよ」 「久米?」 朱夏さんを怖がらせちゃってる…ごめん!でもこいつは許さねぇ… 足元に新戸部を引き倒し踏みつける。その間に朱夏さんの手首のネクタイを解く。 「チーフ。早く服着て?あっちに剣聖さんいるから行って」 「久米…」 「早く行け!」 これ以上俺のやることを見せたくなくてつい大きな声を出してしまった…固まっちゃってる…でも…そんな顔も可愛いなんて… 「あぁ。ごめんなさい。話しは後で。ね?」 肩を軽く押し扉へ促す。そして扉が閉まるのを確認し足元にいる新戸部を見る

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