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第83話
ふと目を開けると知らない天井が見えた。
そうか…旅行来てたんだっけ…
喉が乾いたな…
部屋の冷蔵庫を開けると中身は空っぽ。そういえば湯巡りしたとき持ってって全部飲んじゃったんだった…
自販機があったことを思い出して先輩を起こさないよう部屋を出た。
時間帯も時間帯なので人の気配はない。
自販機は大浴場の前の休憩スペースに置いてあった。
そこで自分の分と先輩の分を買い部屋に戻ろうと踵を返すとこんな時間にも 関わらず大浴場から人が出てきた。
若そうな男二人組
まぁ。関係ないしそのまま立ち去ろうとすると突然後ろから羽交い締めにされた。
「やっぱりーあのお兄さんだ!」
「…んん…」
抵抗を試みるが口はタオルを噛まされ声は呻き声しか出ないしまだ少し酒が残ってるのか思うように力が入らない。
そのまま大浴場横の貸し切り風呂に引き摺り込まれ鍵を閉められた
男は酔ってるのか酒臭い
「おにーさん。男いける人っしょ?湯巡りの時一緒になったとき美味しそうな体してたし」
「んん…」
酔ってるくせに器用に浴衣の帯を解いて肌をさらされた
「綺麗な体!細身に見えるけど程よく筋肉ついててウエストとか腰回りとかエロい…色白い…美人だし…彼氏は一緒じゃないの?あの彼氏も良い体してたよね」
楽しそうに俺を全裸にして浴室へ運ばれる。
「いっただきまーす」
男たちは好きなように俺を触り始めた。快楽に弱い体はすぐに熱を持つ
気持ち悪い…嫌だ…気持ちとは裏腹に体は反応してしまう。これも先輩と久米に教えられたこと
これまで確かにいろんな男と関係を持っては来たが後ろを許したのは先輩だけ。南とヤられたときは確かに使われはしたけどあの日だけ。気持ち悪さしかない行為だったからその後も受け入れる側はずっと拒否してきてた。
それなのに…こんな形で後ろを触られるなんて…新戸部の時は触られる寸前で久米が来てくれたからそんなに沢山は触られなかったから立ち直れた。
なのに…
「うわぁ…やっぱ後ろ使ったことあるんじゃん!美味しそうに俺の指食べてるよぉ」
「んん…ん…」
どんなに抵抗しても男二人がかりで押さえられてしまってるのでどうにもできない。その間も後ろに入れられた指は本数を増やしていく。
嫌だ…気持ち悪い…助けて…先輩…
「よーし!そろそろよさそ。いれるねぇ」
男が自分のを出そうとしたとき一瞬だけ力が抜けた。その隙をつき蹴りを入れる。突然のことだったからか男は驚きその瞬間腕を掴んでいた奴の力も抜ける。どうにか二人から逃れ浴室を後にし脱衣場を抜け貸し切り風呂の鍵を開けた。扉に手をかけようとしたときだった。
「だーめ!まだこれからが本番でしょ?」
結局また捕まってしまい元の場所へ戻された
もう少しだったのに…
「やってくれんじゃん。もっと燃えちゃった」
男は舌舐りをすると俺を四つ這いにしのし掛かる。あっという間に後ろに楔が打ち込まれた
痛い…サイズは先輩の方がデカいが痛みは感じたことはあまり無い。先輩がうまいからなのかこいつが下手だからなのか…
「やっべ…めっちゃいい…」
「いいね。早くしろよ」
「まぁそんな焦らすなよ」
笑いながら乱暴にガンガンと突かれ苦しい。苦しくて涙が溢れた
「泣いてんの?そんなに気持ちいいんだ?」
気持ちいいはずがない。痛いんだ…
「そうなの?泣いてるんだ?俺も泣き顔みたい」
「すげーくるよ」
楔を打ち込んだままに反転させられる
「本当に…いいね。」
「だろ?」
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