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第4話

ざわざわとした雰囲気に目を覚ます。 いつの間にか、壁にもたれて眠ってしまってたみたいだ。 来客はさらに増えている。 え……うわっ、なんかすごい量の人が近づいてくる? ちっちゃい子から大人まで、人も獣人も男の人も女の人もいっぱい。 真ん中にいるのは…シャルル様……? そのままスタスタとこっちまで来て、僕の前で止まった。 「名前は?」 「あ、えっと、レナ=オーヴァルニです…」 「そうか」 シャルル様は、一瞬考え込んだ後大声で叫んだ。 「俺、シャルル=エレオノールは、レナ=オーヴァルニを正式に妻として迎え入れる!」 「え!?」 「はい!?」 「シャルル様!?何をおっしゃって!?」 多くの声が飛び交ったが、僕はただ呆然とするだけだった。 そのまま、シャルル様は退席してしまった。 直後、多くの人に囲まれる。 皆、直接は言ってこないけど、目がどうしてお前なんだって語ってる。 僕だって分からない。 今日、初めて会ったばかりなのに。 「レナ様!」 「ミシェルゥ………」 「シャルル様より、パーティーは中止すると伝えられました。こんな所で涙なんて見せてはいけませんよ」 ミシェルはちょっと厳しいけど…… いつも僕を守ってくれる。 ほっと安心して、力を抜いた。

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