17 / 37
第17話
「そうだ、レナ。明日のパーティーに着いてきてくれ」
夕食時、ふと思い出したようにシャルル様が発した。
「パーティー、ですか」
「あぁ、皇室主催のな。お前を見せに来いと言われてしまった」
シャルル様は宰相であるお義父さまの補佐をしているから、皇室とも親交があるのだろう。
それにしても、パーティーなんて久しぶりだ。
もしかして、4歳の時ぶりの、二回目?
「分かりました、予定しておきます。……って、明日!?」
あぁ、びっくりし過ぎて大声を上げてしまった。
ミシェルは、やれやれというようにこちらを見ている。
「ははは、言うのを忘れていた。すまないな」
「は、はい。大丈夫です」
笑った……
目元をくしゃっとさせると、少し幼く見える。
はしたなかったけど、大きな声出しちゃってラッキーかも。
部屋に戻ると、早速ミシェルとメイドさん達が服やアクセサリーなどを準備してくれた。
僕が行くことは本当につい最近決まったようで、ミシェルも知らなかったと頭を抱えていた。
「よくお似合いです。サイズは合っていますね?」
「うん、大丈夫」
試着し終えると、広げられていた小物達は瞬く間に片付けられて、元の僕の部屋に戻る。
「レナ様、以前にも言ったようにラウールに会っても知らないふりをしてくださいね」
「流石に王子様に失礼なんじゃない……?」
また、ラウール様について言ってる。
お城で開催されるからおられるだろうし、そんな事出来ないと思うんだけど。
「あれは面白いことが好きなんですよ。シャルル様にレナ様を連れて来るよう言ったのは、確実にあいつでしょう」
面白いことが好きか。
ラウール様と話した時も、王子様ってこと知らなくてびっくりさせられたな。
あれも、面白いこと?
ともだちにシェアしよう!