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第22話

身体がふわっと持ち上がる。 優しい匂い…... 慣れた感触。 「ミシェル......?」 細く見えるのにたくましい胸板に、すりすりと顔を擦り付ける。 しばらくそうしていると、急にべりっと引き剥がされた。 そしてまた、お姫様抱っこをされてるみたいだ。 「ん…シャ、ルル様……?」 「レナ、心配しなくていい。すぐに帰るから。寝ておけ」 まぶたにそっと優しい手が乗せられた。 その温かさにつつまれて思考はどんどん沈んでいった。

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