27 / 37
第27話
急いでベッドから飛び起き......ようと思ったら腰がずきっと痛んで、またベッドにパタンと倒れてしまった。
「そんなに慌てなくてもいい」
シャルル様はそう言ってくれたけど、ちょっと笑ってる......
ベッドの上にいるまま会うなんて、恥ずかしい。
「それより、身体は.......しんどそうだな。昨日は無理をさせてしまった。すまない」
「そんな、全然大丈夫です」
「しかし、ダイニングルームへは行けないだろう。ここで、二人で夕食をとろうか」
二人で?
一緒に食べてくれるの?
どうしよう、こんなに優しくされていいんだろうか。
こんな言い方するべきじゃないんだろうけど......
一度寝て、情が湧いてくれたんだろうか。
「それでは、そのように取り計らいます。レナ様、失礼しますね」
「え、あ、うん。ありがとう、ミシェル」
ミシェルが部屋を出ていくと、ドアの近くにいたシャルル様がベッドに近づいていた。
「本当にすまなかった」
「いえ、昨日のは僕も悪いので......」
「それだけじゃない。今までのことも」
......?
それは、もう庭の花を見に行った時に、謝ってもらったのに。
少し下を向いたシャルル様を安心させるように、笑顔を見せた。
ともだちにシェアしよう!