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第27話

急いでベッドから飛び起き......ようと思ったら腰がずきっと痛んで、またベッドにパタンと倒れてしまった。 「そんなに慌てなくてもいい」 シャルル様はそう言ってくれたけど、ちょっと笑ってる...... ベッドの上にいるまま会うなんて、恥ずかしい。 「それより、身体は.......しんどそうだな。昨日は無理をさせてしまった。すまない」 「そんな、全然大丈夫です」 「しかし、ダイニングルームへは行けないだろう。ここで、二人で夕食をとろうか」 二人で? 一緒に食べてくれるの? どうしよう、こんなに優しくされていいんだろうか。 こんな言い方するべきじゃないんだろうけど...... 一度寝て、情が湧いてくれたんだろうか。 「それでは、そのように取り計らいます。レナ様、失礼しますね」 「え、あ、うん。ありがとう、ミシェル」 ミシェルが部屋を出ていくと、ドアの近くにいたシャルル様がベッドに近づいていた。 「本当にすまなかった」 「いえ、昨日のは僕も悪いので......」 「それだけじゃない。今までのことも」 ......? それは、もう庭の花を見に行った時に、謝ってもらったのに。 少し下を向いたシャルル様を安心させるように、笑顔を見せた。

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