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第33話

唐突にノック音がなる。 誰だか分からないけど、ドアまで行き扉を開けた。 「久しぶり、レナ」 「ラ、ラウール様!?」 「ふふ、驚いてるね。勝手に忍び込んじゃった。シャルルには内緒だよ」 驚いたどころじゃない。 普通、客人がある時は事前に連絡があって応接室で迎えるものだから。 無邪気な方だ。 「シャルルと、寝たでしょ」 「は、はい」 フェロモンの違いで分かったりするのだろうか。 「促成剤のこと、ごめんね。君たちがじれったくて。ミーシェにたっぷり怒られちゃった」 「いえ......。Ωを盾にするみたいで狡いんですけど...、シャルル様に抱いてもらったのは嬉しいんです」 「ふふ、今日は正攻法を仕込もうと思って」 正攻法……? 「レナに合いそうなベビードール、いくつか選んできたから着てみて?」 「なんですか、それ?」 「ふふふふっ」 ラウール様は紙袋から、レースのようなものを取り出した。 服……にしては面積が小さいし、透けてるような……

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