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第34話

なんだろうと思っていると、あっという間に服を脱がされた。 そして、先程のレースを手渡される。 「全部、着てみて?似てるの、見てあげる」 ワ、ワンピース? これ、確実に女物だ… 僕が着てもおかしくなるだけじゃ…… ちらっとラウール様を見上げると、にこにこしながら早くと言われてしまった。 とりあえず、3つある内の白をつけてみる。 意外と着るのは簡単で、被るだけだった。 「うん、かわいいね。それじゃあ、次行こっか」 「ぜ、全部着るんですか…?」 「そうそう。はい、どうぞ?」 急かされるままに、ピンクと水色も着終わった。 この一瞬だけで、一生分疲れた気がする… 「うーん……。白か水色だね、レナはどっちが好き?」 「み、水色で」 どっちでもいい……違う、どっちでも嫌だけど、水色の方が、面積が広い気がする。 「よし、じゃあ水色で決まりね。次は、可愛い誘い方いきます」 「………」 こうして、ラウール様指導の元、お昼すぎの時間は過ぎていった。

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