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第37話 アサの好きな人
身体の奥の奥まで届いてしまうのではないかと言うくらい深くニールの性器が入ってきてる。
それはなぜか恐ろしいけど、とても気持ちが良くて、それでもなぜか涙が自然と流れてしまう不思議な感覚だ。
浅く、時には深く腰を突き上げるニールの身体は、汗に濡れている。
いつもより鋭い瞳で見つめられると、体の芯が熱く火照った。
呼吸の合間に合わせられる唇はすごく熱くて、口の中をかき混ぜる舌は僕の頭を溶かしていく。
「ああ、アサっ」
「ンッ、ゥンッ」
抉るように中を擦られると、生まれて初めて感じる可笑しな感覚に腰が揺れた。
なんでこんなに気持ちいいんだろ。
突き上げられるたびに擦れる肌からも甘い痺れを感じてしまう。
頭のてっぺんからつま先まで、体の中も頭の中も、全てが気持ちよくてジンジンと痺れて、何も考えられなくなるほど気持ち良い。
「アサ、スキだ。お前がスキだ」
「ンッァゥ…ハァ、ニール?ンーーーーアッッ、スッ、キ」
「っアサ、いい子だ。大切にするっ」
腰の動きを速めるとニールは僕の右太ももを抱えた。
今までよりも深く、信じられないくらい深いところでニールの存在を感じる。
「ァアア…ッフ、ンッハァ…」
耳に届くのは大好きな人の吐息と、肌が打ち付けられるパンパンと響く音、そしてぐちゅぐちゅと混ざり合う粘液の音。
目に映るのは、逞しい肩、割れた腹筋と、僕に向けられた優しい瞳。
少し開いた唇は薄く髭で囲まれていて、熱いほど欲に濡れた吐息が吐き出されている。
何度も何度も角度を変えて、深さを変えて僕に向けて腰を律動させていたニールが、今まで以上に激しく動き出した。
打ち付けられる肌が痛みを生むが、それさえ快感になってしまう。
もっと続けて欲しいけど、これ以上続いたら狂ってしまう。
そんな感覚に負けそうになって、僕の右脚を抱えるニールに両手を広げた。
「ニールッ」
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