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第127話 船長のお楽しみ*

「それで、ケンに手をあげたの?体罰なんて古っぽいよ」 「そのくらいしないとアイツには伝わらないじゃないか」 「話せば分かる子だよ。賢い子なんだから」 「そーなんだけどな、いつまで経っても成長する気がしねーな。おい、ミリ、口も手も休んでるぞ」  床に座るミリのブロンドを撫でると、止まっていた頭が上下しだす。    絶景だ。  先ほどまで感じていたイラつきも、仕事の疲れも全て吹っ飛ばす。そんな光景が目の前で広がっている。  前髪から後頭部、首筋から顎、唇を伝い、俺のモノを含んだミリの頬にたどり着く。とろんとした瞳はじわじわと潤みだして、上目遣いがそれに加えて凶器となる。  最高だ。    何年、何度、どこで経験しても飽きない。飽きないどころか、回数を重ねれば重ねるほどハマっていく、底なし沼みたいだ。 「ミリ、手も貸せ。ああ、そうだ、そうやって下を握って」 「んん、ひもいい?」 「っ、咥えたまま喋るな」  悪戯な瞳がこちらを見つめ、正座をしていたミリが膝をついて腰を上げる。同じ男のくせして折れそうなくらい細い腰と、触り心地の良さそうな尻が俺を煽ってきた。「良さそう」なんて、あたかも知らないような言い方したが、俺の体は目の前で揺れる体がどれだけ「良い」か知っている。  体温の高い咥内に温められた体の一部が煽られまくって、どくどくと脈を打っているようだ。 「おい、口放せ、そろそろヤバい」 「んっ」  咥えたまま左右に首を振ったミリは、今まで以上にはやく頭を上下し始めた。最初からそのつもりだったのか。射精を促すような舌使いと指の動きに我慢なんてしているのがバカバカしくなってくる。  後頭部の髪を雑に掴み、ぐっと腰を突き上げると辛そうなえずき声が響いた。 「……うっ、ミリっ」 「——っ!」  ここまで卑猥で綺麗な人間がいていいものなのか。    性器を咥えさせといて言うのもなんだが、俺の恋人は天使かもしれない。 「汚いから吐き出せ。ほら、タオル。おい、やだじゃねーよ、そんなの飲んだら体に悪い」 「んはっ!見て、もう飲んじゃった」  あーんと口を大きく開き、空になった咥内を見せながらミリがゆっくりと立ち上がった。ベッドに腰掛ける俺に近づくと、両脚の間に立ち、誘うように細い手首が俺の首にまとわりついた。 「もう満足しちゃった?」 「あ?何言ってんだ、まだお前に挿入れてもねえ」 「もう元気なの?年の割には回復早くない?」  パンッと乾いた乾いた音が部屋に響いた。ぎゅっと瞼を瞑った恋人は唾液に濡れた唇から可愛い啼き声を漏らす。俺の肩に頭を預けたミリの声が直に耳へと伝わった。どんなに小さな声でも聞き逃せないような、そんな至近距離で金色の髪は揺れていた。 「ぁんっ!」  ゆるりゆるりと叩いたばかりの尻肉を撫でていくと華奢な体が期待にピクリと揺れた。        

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