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第202話 ミリの狼様

「セーブ?眠っちゃった?」 「い、いや、寝てるわけないだろう。お前がやること言うことエロ過ぎて頭の中で処理しきれなかっただけだ」 「ありゃりゃ、キャパオーバーってやつ?」 「年上をからかうのは良くないぞ」 「いれてほしいの?このガッチガチになったセブ君を僕の中にいれてほしかったら、大人しく言うことを聞きましょう」 「はいっ!」 「元気だね」  たらたら~っと瓶を傾けて潤滑油をセブの性器に垂らす。いつも使っているやつを船から持ち出したわけだけど。このにおいを嗅いだだけで、そういう気持ちになっちゃうから困ったもんだよね。 「んぅ、ふっといなぁ……はぁぅ、あぁ、んぅーー」 「ミリ、あぁ、お前っ」 「だめっ。セブはそのまま見てて。動いちゃだめだよ」  一段と太い部分が体の中に入っていく感覚とか、無理やり中からこじ開けられているような刺激とか。勝手に声が漏れちゃうけどしょうがないよね。だって、セブのふっといし長いし。何度やったからってスッと入っていくようなものじゃないもん。 「ミリ、ほどいてくれ」 「ダメだよ、今日は縛ったままやる約束じゃない」 「だがこのままじゃ思うように動けないじゃないか」 「僕が動くからいいんだよ。セブは座って見てるだけ。ほらっ、ぁんっ、わかる?中でっ、こすれてるっ」  身動きの取れない恋人の方に手をついて、腰を前後に動かした。快感に耐えようとしているのか、セブの眉間にしわがだんだんと寄っていく。  我慢しなくたっていいのに。僕だって余裕があるわけじゃないけど。主導権を握っていることを利用して、自分で当てたいとこに当てて、擦りたいように擦る。 「ねぇ、気持ちいい?ここ、ほら、気持ちいいね?あんっ、ね?ぁぁ、見て、こんな奥まで来てるぅ」 「くぅっ、ミリ、それはやばいからやめろ」 「ぁぁんっやだぁ、やだよっ、こんなに深く入るのにぃ!」  セブの両手は未だに結ばれたまま。二人の腹に挟まれて、もどかしそうに力んで動いている。おまけに、僕の性器が動きに合わせて揺れて手に触れるから、セブにとっては我慢の限界に来ているんじゃないかな。  でも今日はこのまま。今ベルトを取ったら、セブが狼になっちゃうからね。  もちろん、狼なセブも好きだけど。顔がいいんだもん。男!って感じがして。それに見下ろされたら…うん、よだれ出そう。  だめだめ!今日は僕が思う存分に楽しむんだから!    頭が空っぽになるくらい腰の上ではねて、セブが手を使えないことをいいことに、胸にたくさんキスマークを付けた。唇を近づければ自然と口を開いてくれるし、舌を絡めれば自然と反応して応えてくれる。何年も一緒にいる恋人だから、お互いが求めていることが、言わなくてもわかる。もどかしい中にも、愛を感じられるから、たまには縛ってみるのもいいのかも! 「ミリ、やばい、イキそうだっ。ベルトとってくれ、頼む」 「だーめっ、んっ、僕がちゃーんとイカせてあげるからっ」  耳元に唇を近づけて、僕の喘ぎ声を間近で聞かせてあげちゃおう。たまらないはず。だって、セブは僕の声が好きだしね。耳って敏感じゃない?

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