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もしかして嫌われちゃった!?~この音はどこから?~

 どうしてだろう。  ねぇ、龍サン。  ……ぼく、何かいけないことをしたのかな。  龍サンを怒らせるようなことを知らないうちにしてしまったのかな。  人間になって、せっかく傍にいられると思ったのに嫌われちゃったらぜんぶ台無し。 「……うえっ、龍サン……」  胸が痛い。  目から涙だってあふれてくる。  それでも泣いちゃいけない。  泣いたら余計、龍サンに煩いって言われそうだから……。  大好きな人に嫌われるのはいやだよ……。  お日さまポカポカのお昼。  そうやって今日もボクは廊下の真ん中で身体を丸めている。  そうしたら、どこからかな。  今までは聞いたことがなかったパチパチっていう乾いた音が聞こえた。  何の音かな?  ボクはすんっと鼻を鳴らし、目を覆っている涙を乱暴に拭った。  それから腰を上げて、音がする方に向かって進んでいくーー。  音は龍サンのお爺ちゃん? のところからするみたい。  ずっと続く長い廊下の一室ーー障子の前でボクは立ち止まった。  ゆっくり、ゆっくり……。  そろそろと障子を少しだけ開けると、お爺ちゃんは難しそうなお顔をしながら、木でできた小さなテーブルを見つめていた。 「?」  あれはなに?  はじめて見る小さな小さな、すっごく小さなテーブル。  何か小さなものがたくさん乗ってる。  この距離からだとちょっと見えにくい。  ボクはもう少し障子を開けると、面白い形をした木片がたくさんテーブルの上に乗っているのが見えた。  あれって何?  ますますわからない。

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