27 / 63
もしかして嫌われちゃった!?-一緒に遊べない-
お口がにんまりしてしまうのは仕方ないよね、だってとても嬉しいモン!!
「はい!」
ボクがそう言うと、お爺ちゃんは目をまん丸にした。
「お前さんは俺が怖くないのか?」
怖い?
「ううん、怖くないよ? お爺ちゃんは龍サンとおんなじでとっても優しい!」
「……そうか。龍は好きか?」
「うん! お日さまみたいでとっても大好き!! だからお爺ちゃんもきっとお日さまだって思うの」
ボクがそう言うと、お爺ちゃんは何回も大きく頷いた。
「そうかそうか、どれ。一緒に遊ぶかい?」
お爺ちゃんはちょっと嬉しそうだ。
やっぱり龍サンとおんなじで笑わないけど、目元が優しくなった。
小さな木片を指して、ボクに聞いてきた。
だけど、ボク。これ、わかんない。
「でも、ボク。これわかんない」
せっかく一緒に遊んでくれようとしているのに、これじゃあ一緒に遊べない。
……うう。一緒に遊びたかったなぁ。
人差し指を顎にくっつけてうんうん呻る。
だけどお爺ちゃんはあまり気にしていないみたいで、首を振った。
「なぁに、こうやって真剣にする遊び方もあるがね、これにはもうひとつ遊び方があるんだ」
「? もうひとつ?」
どういうこと?
お爺ちゃんの言葉に、ボクは首を傾げる。
その時だった。
「組長、失礼しやす!」
急に慌ただしい足音がバタバタって聞こえたら、一緒にこのお家に住んでいる男の人が障子を引いた。
「組長! 奴らが動きやした」
男の人の姿を見たお爺ちゃんは、ちょっと雰囲気が変わる。
ボクの背中がぴりりってした。
「わかった、てめぇら、しっかりやって来い。龍にツナギをつけて合流しろ。あとの判断はあいつに委せる」
ともだちにシェアしよう!