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もしかして嫌われちゃった!?~どこ行くの?~

「へい!」  いつの間にか、お爺ちゃんのお部屋には六人くらいの人が集まっている。  お爺ちゃんはお腹の中から大きい声を出して、集まった人たちに話した。  そうしたら、男の人たちは頭を下げて急いで出て行った。 「……?」  みんな、いったいどこにいくんだろう。  走っていく男の人たちの背中を目で追っていると、お爺ちゃんも立ち上がった。  なんだか雰囲気がさっきよりもピリリってしてる。 「すまねぇが、今日は用事ができちまった。三毛、明日またおいで。遊ぶ用意をしておくとしよう」  お爺ちゃんはそう言うと、ボクの頭を撫でた。  ボクはコクンと頷くと、その日は静かになったお家の廊下に出て、日が暮れてみんなが戻ってくるまで、またひなたぼっこをした。 **もしかして嫌われちゃった!?・完**

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