44 / 63

ひとつの褥~悦~

「いたっ! 龍さ、いたいっ!」  三毛は痛みを訴えながら、それでも健気にも両手が背中に回っている。  痛い目をみているのにも関わらず、俺の傍にいようとしてくれる三毛が可愛らしい。 「もう少し辛抱しろ。ここを触ってやるから」  俺の欲望は今更止まれない。  しかし、痛がる三毛をどうにかしてやりたい。  だから片方の手で三毛の陰茎を包み込むと、強弱をつけて扱いてやる。 「やっ、そこ、あっ!!」  痛みで萎えてしまった三毛の陰茎は、俺が触っているうちにすっかり身をもたげはじめる。  どうやら三毛は本能で快楽を選び取ったようだ。  もう後ろを弄られて痛がってはいない。  その証拠に、亀頭からは先走りさえも流れていた。  俺が三毛の陰茎を扱くたび、水音が弾き出る。  それが恥ずかしいのだろうか。  三毛はイヤイヤを繰り返している。  目には大粒の涙が浮かび、頬は朱に染まっている。 「やっ、龍サ……っひぅうっ!」  普段、無邪気な分、この色気はないだろう?  興奮する。  俺を煽る三毛の嬌声を聞きながら、さらに三毛を追い込んでやりたくて、蕾を弄る指をさらに奥へと進ませる。  ……たしか、この奥に前立腺があるはずなんだが……。  三毛と会うまでは、男女構わず肉体関係を持っていた。  それは何時とも決めず、欲求不満が溜まった時にはバーで引っかけて抱いていたのを思い出す。  だが、今はどうだろう。  三毛と出会ってからはすっかり彼のペースに巻き込まれ、性的欲求も三毛以外からは感じなくなった。

ともだちにシェアしよう!