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ひとつの褥~愛するのはただひとり~

 だから肉体関係を持つのは久しぶりだ。  ここ最近は三毛に夢中で誰とも身体の関係を持っていなかったのがいけなかったのか。  肉体の構造は知っているものの、三毛を悦こばせるテクニックはまだ覚えているだろうか……。  この行為はけっして初めてではないのに、新鮮な気分だ。  ーーそういえば、誰かを悦こばせる為のセックスなんてしたことがなかったかもしれない。  今までは自分の性的欲求を晴らせばそれで良かった。  相手の反応など気にしていなかったように思う。  こんな感情になるのも三毛だけだ。  実感すれば、三毛への想いが込み上げてくる。  大きな目から流れる大粒の涙もーー。  赤い唇から漏れる甘い吐息もーー。  俺を呼ぶ艶やかなその声もーー。  背中に回る細い腕もーー。  三毛のすべてが愛おしい。  三毛にも俺が感じている、この高揚感を味わってほしい。  不安になりながらも内壁をなぞりながら三毛の様子を窺っていると、俺の指が凝りに触れた。  その時だ。 「りゅうさ……あっ、うっ。そこ、なに? やだあああっ!!」  三毛の身体が大きくしなった。  前立腺、見つけた。 「悦いだろう?」  凝りのそこを執拗に擦る。 「やっ、そこ、だめっ、っひゃあああうっ!!」  仰け反る三毛の華奢な身体ーー。  剥き出しになった三毛の鎖骨が美味そうで、俺は思いきり吸い上げる。 「っふ、あっ! りゅう、さ……もっ、ああっ!!」  可愛い俺の三毛。  達する寸前にいるのだろう。俺の唇を受けた三毛はよりいっそう艶やかな嬌声が上がる。

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