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第58話 渉外 Ⅲ〜side創〜

やめて 「ていうか どうしちゃったの⁇ そんな 普通の服着ちゃって そ〜くんはやっぱり あの白い服か女装か〜」 やめて…やめてよ… 「裸でしょ⁇」 お願いだから ゆうごの前で…… そんな事言わないで… 恥ずかしさと恐怖で 涙が込み上げくる この人の顔も見たくないし ゆうごの顔も見れなくて、ズルイ僕は ゆうごの胸に顔を埋めたまま、離されない様に 必死でゆうごにしがみついていた 「おい 何だよ あんた…」 いつもより明らかに低いゆうごの声 怒ってる…⁇ 軽蔑してる…⁇ 僕の事…嫌いになった…⁇ 不安でいっぱいだっけど、ゆうごは 僕の耳を塞ぐ様に抱き締めてくれて その気遣いと温もりが嬉しかった けど それでも漏れ聞こえてくる声に、殆ど物が入ってない筈の胃から、何か吐き出されそうな感覚に襲われて 気分が悪い 「あんたが そ〜くん買った人⁇ へ〜… 家 一軒買えちゃう金額、現金で ポーンと払っちゃったんだ⁇ 俺と年変わらなそうなのに 何してる人なわけ⁇」 …え⁇ 僕はバッと顔を上げると ゆうごを見つめた 凛としたその表情は いつもニコニコと優しかったゆうごとは少し違っていたけど、胸の真ん中が喜びと申し訳無さで、ギューッと締め付けれる様な感覚がした こんなの初めて… 早くゆうごと二人っきりになりたい いっぱいキスして、いっぱい抱き締め合いたい そんは衝動に駆られながら ゆうごの背中に回していた腕にキツく力を込めた 「あなたにそんな事話す必要ありません」 「あっそ 別に何でもいいわ ていうかさ あんたにも同じ金払うから、俺に そ〜くん貸してよ」 「は⁇」 そう呟いたゆうごは 眉間に皺を寄せていた 僕はというと 前に買われた時の事を思い出して、無意識に首を左右に大きく振っていた 「…や……や…」 僕が拒絶の言葉を呟くと 男の人は直ぐ側まで来て、不機嫌そうな声を出した 「嫌じゃねぇよ 明日から俺の所に来る予定だっただろ⁇ そ〜くんの為に 新しいオモチャ いっぱい用意したのに、無駄になっちゃうじゃん」 そう言って僕に手が伸びて来た瞬間 ギュッと目を瞑った その直ぐ後 パンッと短い音が響いて、自分に何の衝撃も感じなかった僕は 恐る恐る目を開けた

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