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第64話 昂揚 Ⅲ

湯船に浸りながら ボーッとしていた お風呂から出たら エッチするのかな…⁇ そんな事を考えた時 ハッとなって自分の体を見た たった今 髪も体も全部洗ったばっかりだったけど、なんと無くもう一回体を洗いたくなって、勢い良く立ち上がった しかし次の瞬間に 目の前がぐらりと揺れて、その場に座り込んでしまった 「…あれ⁇」 逆上せたのかな…⁇ 体が…すごく… 「…熱い」 そう呟いた直後、全身の血液が沸騰する様な感覚に襲われた 何回味わっても、コレにはどうしても慣れない 「…あ……や…ゆ……ご…」 発情期が来てしまった 力が入らなくて、上半身だけでバスタブにしがみついた 疼く所を触りたいのに、上手く力が入らなくて 涙が滲む 「……ゆ…ゆぅ…ご…ぉ…」 愛しい姿を思い浮かべて名前を呼んだが、気付いてもらえる筈もなく、自分の声ばかりが虚しく反響していく 「…あ……あ…」 息が上がって 足がガクガクする 体がずり落ちた時に 胸の先っぽが擦れて、たったそれだけの事に カラダが反応していく こんな事したくないのに 淵の所に自らを擦り付けて、快感を得ようと必死になっていた 「…ん…あ…」 浴槽の中は 入浴剤の良い香りに混じって、僕の体液が流れ始めていた

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