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第73話 蜜月Ⅱ

「…はぁ」 余韻の残る息を吐き出しながら、創の頭を撫でた が 何の反応も無い 心配になって顔を覗き込むと 瞼が下りていて、すーすーと寝息が聞こえきた 天使の様な寝顔に 自然と笑みが零れる 目元に軽くキスを落とすと 身体を横たえ、結合していたモノを ゆっくりと引き抜いた 「…ん」 寝ている筈なのに 可愛らしい声を出して、ピクリと身体を揺らす様に 勝手に喉仏が膨らむ 散々出したくせにと 自分で自分に驚いたが、フェロモンが治ってきたお陰で 大分理性が勝てる様にはなってきていた 「…よし」 取り敢えず 自分達もシーツも グチャグチャな現状を 何とかしなくてはいけない 寝ている創に布団を掛けると 風呂場へと向かった 頭からシャワーを浴び 手早く髪や体を洗うと、ザッと体だけ拭いて そのまま創の元に戻り、寝息を立てている創を抱き抱えた 起こしたくなくて 気を使いながら髪を洗っていたつもりだったが、流石にそれは難しかったようで 創がゆっくりと 目を開いた 「…ゆ…ご…⁇」 「ごめん 起こした⁇ 汗かいたからって思ったんだけど… 眠かったら 寝てて良いからな⁇」 「…きも…ちい……ありが…と…」 半分寝惚けている様で 俺に寄り掛かかったかと思うと、既に目が殆ど閉じかかっていた 撫でる様に髪を洗うと、仔犬が頭を撫でられるている時の様な顔をしていてる 本当可愛い 自分の語彙力の無さには呆れるが、これしか無い シャンプーを流した後は 身体を丹念に洗った 肩から手の指先まで泡を付けていると、ちゃんとスッキリしている筈なのに 何故かムラムラしてくるから不思議だ そんな自分にハッとなり、いかんいかんと 頭を左右に動かすと、何とか身体をキレイにするというミッションをやり遂げた ソファで髪を乾かした後 そのまま 一旦創を寝かせて、クローゼットから 替えのシーツ類を取り出し、汚れてしまった物を 脱衣所に放り込んだ 部屋に戻って 創をベッドに降ろすと、やっと横になれた事に 大きく息を漏らしていた

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