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第104話 搜索 Ⅵ

「…コイツだ 間違いない」 髪型は若干違ったが 物井に見せてもらったアルバムの中にいた奴は、間違いなく 先日俺達に絡んできた奴だった 「住所分かった ここから車で30分位」 「…ああ」 物井の家を出て タクシーに乗り込んだタイミングで携帯が震えた 着信相手は佐倉で 考えるよりも先に通話ボタンを押していた 「もしもし⁇」 『佑吾様 創様は いらっしゃいましたか⁇』 「いや…でも 今居場所の検討がついた この後警察にも連絡するし、今からそこに俺も行きたいんだけど…会社大丈夫か⁇」 『はい こちらは大丈夫なんですが…申し訳ございません 私はこのまま此方に居てもよろしいでしょうか⁇ 本当はお車で送迎させて頂きたいのですが…』 「勿論大丈夫だ そっちは任せる 本当にすまない」 『とんでもございません 何かありましたらまたご連絡致します』 「ああ…佐倉 ありがとう いつも本当に助かってる」 『…いえ 当然の事をしているだけですので』 佐倉との電話を切ると直ぐに先程の刑事に連絡を取った 男の住所を告げると あちらも直ちに向かってくれるとの事だった それでも創の事を考えると気が気じゃなくて 無意識に脚が動く 「…桃…本当に…」 「お前が謝るなよ さっきも言っただろ⁇ 物井のせいじゃない」 「…桃」 そう 物井のせいじゃない こんな事を起こした奴が 絶対に悪いに決まってる 俺は物井にバレない程度に 何度か深呼吸をした 会った時に あの男を殴り殺さない為に

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