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第106話 救済 Ⅱ
何が起こったの…⁇
ドアの音が止んだと思ったら、僕の髪に与えられていた痛みも無くなり 恐る恐る目を開けると、目の前に佑吾の姿があって 何度も瞬きを繰り返した
「創‼︎」
「…ゆ…ゆう…ご…⁇」
夢…じゃないよね…⁇
本物の佑吾…⁇
「…あ」
抱きつきたくて 体を動かそうとした時、ギチッと縄が食い込んで 今の自分の姿を思い出した僕は 佑吾から目を逸らした
来てくれて嬉しいのに それを上回る羞恥心に また涙が滲み始める
「…み…みな…いで…」
こんな姿 佑吾にだけは 絶対見られたくなかった
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