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第19話 人心地 Ⅱ
目を覚ますと、ゆうごの寝顔が目の前にあって 少しビックリした
起こさない様に ジッとしながらも、その顔を マジマジと眺めた
仕事に行く時とは違って 前髪があると 大分幼く見える
寝顔でも整ってるって判る顔立ちは 惚れ惚れする程だ
「…ん〜」
微妙に身動ぎしたかと思うと、ゆっくりとゆうごの目が開いて、綺麗な漆黒の瞳が ボ〜ッと僕の事を見つめている
「おはよ…」
「…おはよう ゆうご」
少し寝惚けているのか、僕の頬っぺたに手を当てて 親指で触っている
それが何だか擽ったくて ゆうごの方に体を寄せると、おでこからチュッて音が聞こえて、カーッと 全身の体温が上がっていくのが分かった
こういう種類の恥ずかしさは経験が無くて、どうしたら良いのか この時よ僕には まだ 解らなかった
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