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第34話 懐疑

キスしてくれたら 良いのにな… そんな事を自分から思ったのは 初めてだった 気持ち悪い 痛い 嫌だ やめて 苦しい 今まで こういう感情しか起こらなかった でも ゆうごには むしろ触って欲しいとさえ思ってしまう 側に居ると どこか恥ずかしくて でも離れたくなくて、胸の辺りが ギュッてなるこの気持ちは、いったい何て言うんだろう…⁇ 「ごめんな 今日も どうしても休めなくて… 体調 大丈夫そうか⁇」 「うん 大丈夫…」 今朝には 僕の体はすっかり良くなっていて 何だかゆうごの方が 顔色が悪く見えた 僕の風邪が移ってしまったんじゃないかと心配になったが、絶対違うから大丈夫と言って 逆に僕の頭を撫でてくれた 「今日も遅くなると思うんだけど、明日は 一日休めそうだから…その…ちょっと…ゆっくり話そう⁇」 ゆっくり話そうという言葉より、一日休みの単語の方が嬉しくて 僕は大きく頷いた そんな僕を見たゆうごが笑ってくれたのもスゴく嬉しくて 、ドアが閉まるまで ずっと手を振り続けた 部屋へ戻り 点いていたテレビを ソファに座りながら ぼんやりと見ていて ハッとなった 今日の日付をカレンダーでも確認すると、心臓がスゴイ速さで動いていくのが分かった 「…あ」 いきなり目の前が歪んで 気分が悪くなった 忘れかけていた現実を突きつけられて嫌な汗が背中を伝う 「…ど…どうしよう…」 明日で 僕がゆうごに買われて 七日が終了する

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