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第124話 忠告

先生に事情を話すと、それならば少しだけ俺と話がしたいと言われたので、創に直ぐに戻ると告げると急いでエントランスに降りた 「先生! お待たせしてしまい申し訳ございません!」 俺が頭を下げると 先生はソファから立ち上がり、片手を上げてくれた 「構いません  今回は…大変でしたね…」 「ええ…まぁ…」 「…創君…笑ったりしませんでしたか⁇」 「…え⁇」 先生の言葉に風呂場で見た張り付いた笑顔を思い出した俺は、ドキッと心臓が鳴るのを確かに聞いた そんな俺の様子を見て、先生はやはりと言いたげな表情をしている 「私は…長年Ωの方を診察して来て、悲しい出来事の後、笑う子が多い事を感じていました。 皆同じ様に、自分は大丈夫…こういった事には慣れていると言うんです」 先生は俯きながら目を細め、ふっと一息吐いた 「…そう言って笑った数日後に、自ら命を絶ってしまう子を沢山見て来ました」 先生の話に 俺は息を呑んだ 嫌な汗が ブワッと全身を伝って行くのを感じる 「創君には 貴方という人が居るから大丈夫とも思うのですが…Ωの子はその場の気持ちを隠すのが上手な子が多いんです 私に言われなくてもと思うのですが… どうか 気を付けてあげて下さい」 「…はい、ありがとうございます。」 先生は俺の二の腕の辺りをポンと軽く叩くとそのまま帰って行かれた 先生の姿を見送った後は 来た時よりも急いで自宅へと戻った

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