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第133話 憂心

「創 これとかどう⁇」 「うん 素敵だと思う」 次の日 家具を見に出向いた俺達は、創の部屋の物やダイニングテーブルなどを物色していた 「あとは ベッドだな」 「ベッド⁇」 「うん 創の部屋の」 「…え」 創の小さな呟きが聞こえなかった俺は、側にあった白いダブルベッドに腰掛けた 「これは⁇  創の部屋 全部白い家具にしたし、合うと思うんだけど」 俺も一緒に寝る事もあるかもしれないし、大きめの物が良いと思い そう提案して顔を上げると創はさっきまでの笑顔とは一転、明らかに暗い顔で俯いていた 「創⁇」 「…僕は…どれでも良いよ」 「そ そう⁇」 「…うん」 連日の外出に疲れさせてしまったのかと思った俺は、店員を呼び 早々に会計を済ませると、浮かない顔をした創の手を引いて 店を後にした

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