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第143話 聖夜 Ⅲ
「ん…大体こんな感じかな
じゃあ、そろそろ風呂入って寝よっか」
貰った携帯に夢中になっていた僕は 佑吾の言葉にハッとなって時計を見た
もうクリスマスは終わりを告げる時刻に差し掛かっていて、今日こそ佑吾とそういう事が出来ると思っていた僕は 心の底からショックを受けた
「創⁇」
そんな僕を変に思ったのか、佑吾が心配そうに僕の顔を覗き込んできて 慌てて我に返った
「ご ごめんなさい!! 何でもないから!!」
「そう⁇」
お風呂から上がって布団に入れば 深夜という事もあって佑吾は僕の頭を撫でながら、うとうとしている
「…佑吾」
「ん⁇」
呼びかければ笑いかけてくれて、今から自分が言い出そうとしている事がすごく悪い事の様に感じてしまう
「…あの…色々…ありがとう」
「ん…俺が好きでしてるんだから良いんだよ」
佑吾のその言葉を聞いて 僕はパッと顔を上げた
「創⁇ どうかした⁇」
「うん…あ、あのね」
そっか…好きなら…
好きだからっていう理由なら 許してもらえるかな…
「ぼ 僕も佑吾の事好きだから…
シタイ事があるんだけど…良いかな⁇」
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