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第200話 寄り道 Ⅱ〜side佑吾〜

「…ゲーセン⁇」 電話越しに創から言われた言葉を繰り返した まさか そんな単語が創の口から出てくるとは思わなかったが、まあ 普通の男子高校生なら 友達とよく行く場所ではある しかし 「…帰りはどうするの⁇ 一人で電車乗れないだろ⁇」 今日俺は会食の予定が入っていて 恐らく迎えには行けないし、いつ解散するかも分からないのに佐倉をつかせるわけにもいかない 学校から家の最寄りまではたった2駅だが、創が電車になんか乗ったら 痴漢の格好の餌食にされる事は目に見えている だから佐倉に送り迎えを頼んでいるのに それは流石に許可し難い 『あ あのね、健が家まで送ってくれるって』 「…そう」 俺が不服そうな返事を返すと 電話口に明るい声が響いた 『あ、佑吾さん 初めまして  俺 日向 健って言います  創は絶対無事に送り届けるんで、一緒に行かせてもらえませんか⁇』 「ああ…日向君  創からいつも君の話聞いてるよ  そうだね…まぁ、そういう事なら…」 そんな風に言われたら、嫌だと思っていても 大人気なくて口には出来なかった 俺の返答を聞いた日向君は『ありがとうございます!!』とすごく良い返事をして 直ぐに創に替わった 『佑吾 ありがとう』 「ん…あんまり遅くならないようにね  朝も話したけど、俺 今日は遅くなると思うから、なんだったら ご飯 一緒に食べて来たら⁇  でも家着いたら、直ぐ連絡して⁇」 『うん!!』 電話を切った後 ハッとなって部屋を見渡した 数分前に 佐倉が創を迎えに出てしまったのだ 慌てて創に電話をかけ直し、その事を伝えると 直ぐに謝りに行くと言い残し 電話はそこで切れてしまった 俺も佐倉にメールを打つと 会食に向かう準備を始めた

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