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第25話
「クレエ」
「ん……?」
火照る身体からΩのフェロモンがどんどん溢れて濃くなる。それにつられてαのフェロモンが漏れていく。Ωと違い、αのフェロモンは自分の意思でコントロール出来るのに、クレエの中にいることでとっくにコントロールは不能になっていた。
「……クレエ」
愛しくてたまらない。
強気で負けず嫌いで素直じゃない、そのくせ不意に見せる寂し気な横顔や心の底から可笑しくて大笑いする明るい顔。どれもがレストを夢中にさせる。
優しく抱きたいのに劣情がクレエを求めてやまない。
腰を揺らしてクレエの敏感になった肌に舌を這わせる。クレエの中は繊細に蠢いてレストを離さない。
「んっ、あっ……ふっ、うんっ、ああっ……」
クレエが喘ぐたびに腰が勝手に動いて中を抉る。
何も考えられなくなる。気持ちがいい。もっともっと気持ち良くなりたい。クレエをもっとめちゃくちゃにしたい。この腕の中で乱れて淫らに快楽に溺れてしまえばいい。
「クレエ……クレエ……」
「んっ、レスっ……はっ、あっ……」
夢中になって腰を振った。この中の、更に奥に精を流し込んで孕ませてしまいたい。白い項を噛んで番にしてしまいたい。今すぐ、早く。
「ああっ……!!」
グリ、と中で何かにぶつかったと思うとクレエが身体を跳ねさせ大きく仰け反った。
「そこっ……」
もう一度そこを突くと激しく痙攣しだしたクレエ。一番気持ちのいい場所を見つけて、レストは舌で自分の乾いた唇を舐めた。
「あっ! やっ……」
そこを何度も突くと、首を横に振りながら「だめ」と繰り返すクレエ。言葉とは裏腹にフェロモンは更に濃くなり、その目にはうっすらと涙がたまり今にも零れ落ちそうでレストはその目の涙を舐めた。
「レストっ……ダメ、ダメっ……そこっ、ああっ、そこ、はっ……」
「気持ちいい? もっと?」
涙を舐め続けながら囁く。クレエの中がギュッと締め付けてきて、それが答えだった。
「可愛い……クレエ、可愛い……もっと顔を見せて」
言われるままに恍惚とした顔をレストに向ける。頬を擦り付けて全身で愛しさを表現して、また腰を振り始める。
水音と腰を打ち付ける音、ベッドが軋む音が部屋の中に響くけれどそんなことは気にしていられないくらいに気持ち良くて、下半身は溶けて境界線がなくなり一つになった。
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