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第8話

ライの求めに最早拒むことも出来ないロッドは牙を項へと食い込ませた。 「いっ……ぁ…」 人の歯より鋭利な牙故にとても痛いがそれすらも発情期のライには快感に変わっていく。 ロッドは項を噛みながらも種付けしようと交尾を続け奥へ奥へと大きなソレを突き上げ番が成立した瞬間に最奥へと種を注いだ。 「あ、ああ…んん……」 長い長い吐精にライの腹はパンパンになって苦しく、次第に意識が遠のいて行った。 目が覚めたライは起き上がろうとするも腰の痛みに悶絶した。 そうだ、俺は発情期になってロッドとセックスしたのだと思いだし、更には項を噛まれた事も思いだしゾッとした。 そっと自分の首を触ってみると噛み跡のざらりとした感触が痛みと共に伝わってきた。 ヤバい、本能の赴くままに我を忘れてやってしまった。 これで後戻り出来ないと恐怖が襲ってくる。 そんな中で部屋のドアが開きロッドが入ってきた。 「起きたか。身体はどうだ? 一応お前の身体は綺麗にしたが 少し無理をさせ過ぎたからな。」 「あ、はい……腰が、少し…… すみません……。」 「そうか、今日はゆっくりしていろ。」 動けないライを気遣うロッドの優しさに少し面を食らってしまった。 恐ろしい野獣のイメージだったから本当は心優しい紳士な野獣ではなかろうかとライの中で変わってきていた。 「ロッド様はお優しいのですね。 Ωの俺を気遣って下さる。」 思わずそんなことを言ってしまった。 ロッドはこの言葉にどのような反応をするのかと様子を伺っていると複雑そうな表情を見せた。 「……お前は本当の私を知らぬからそう言える。」

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