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第10話

それからと言うもの一人と一匹の距離が縮まり愛を肌で感じ合うようになっていた。 「あっ…そこっ…んん……」 「もう出すぞ……くっ!!」 ロッドは獣の呻き声を上げ一突きするとライの中へと精を流し込んだ。 同時にライも達した。 「はぁ……はぁ……。」 ライはもっとロッドを感じたくて彼の背中に手を回した。 ロッドの身体は全身に毛が生えているためモコモコしていて気持ち良く、このまま眠ってしまいそうだ。 「眠いのなら眠っても良いぞ。」 「ん……。」 心地良い低音でそう囁かれライは眠気に負けて眠ってしまった。 ずっとこんな日々が続けばいいと願いながら。 ライがここへ来て一月が経った頃、この穏やかな日々は突如として崩れることとなる。 まだ陽も明けぬ早朝、この日も二人は仲睦まじく一緒に眠っていたのだがロッドは物音に目が覚めた。 物音のする方にピクリと耳が傾きライが起きないようそっとベッドを抜け出すと壁に隠れながら窓の外を覗いた。 「マズいな。」 「ロッド?」 「ライ?、起きたのか……。」 「どうしたの?」 いつもと様子が違うロッドにライは不安そうに見つめる。 そんなライにロッドは覚悟したようにこう述べた。 「ライ、落ち着いて聞け。 今この屋敷は囲まれている。」 「どういうこと?」 「何のつもりか分からぬが、外に十数人から二十人くらいか。 金属が擦れる音がするからどうやら私を襲いに来たようだ。」 「え?」 突然の出来事にライは戸惑いを隠せない。

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