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第5話〜2〜
僕は美しすぎるお兄さんをつい見つめてしまっていたと思う。
そしてお兄さんは僕が泥だらけの姿を見てお風呂に入れさせてくれた。
お風呂に入っている間ずっと考えていた。
ここを出たくない
家に帰りたくない
長風呂にならないよう、僕はパパっと体を拭いた。
お兄さんは僕の前髪を邪魔だと思うらしくて、ゴムで前髪を結んでくれた。
一気に視界が明るくなって少し眩しい。
でもそれよりもお兄さんは僕のことを女?と聞いてきた
僕はれっきとした男だ!なんて言い返せたらよかったのに…
急すぎて僕は気の抜けた返事しか出来なかった
少ししたら僕のお腹が鳴った
お兄さんは少し笑ってたし僕はきっと赤い顔をしているんだと思うと余計に顔が赤くなった気がした
お兄さんはオムライスを作ってくれて、あぁ…最後にご飯を食べたのはいつだっけ…と思ってふと気づく。
そういえば僕、お兄さんにお礼してない。
ありがとうって伝えたけど、何故かお兄さんにデコピンをもらっちゃった
今度またお礼しようと思い、僕は目の前のオムライスに集中したのだった。
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