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第50話〜隠し事?〜

「ハ、ハル?ちょっと力強いよ」 南がそういうので俺は渋々抱きつくのをやめた。 「ごめん、嬉しくて。 でもよかった、これで南と暮らす中で隠し事がなくなった。」 「ッ!………ごめんなさい、僕まだ隠し事ある。」 南は深刻そうな顔でつぶやく。 「僕、さっきハルと白咲さんが話してるのが見えた。 そしたら白咲さんに、睨まれて、怖かった… 白咲さんはまだハルのことが好きなんじゃないかな…」 なんてこった。 まさか由理花が南に牽制してたなんて… 昔からそうだ。 由理花は俺に関わる人全てに牽制していた。 それが俺の家族でも。 これは南に話した方がいいのだろうか。 3年前、俺と由理花が付き合ってた時のことを。 だって、さっき南と両想いと分かったばかりなのに、俺の元カノの話なんて聞いてもつまらないし、不快になるだけ… どうしたらいいんだ 「今までのこと話して… 僕このまま白咲さんにモヤモヤするのも嫌だし、僕の知らないハルも知りたい。」 南は俺の人差し指をキュッと握った。 赤ちゃんみたいで可愛い。 俺は意を決して南に話し出した。 3年前のことを。

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