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第67話〜3〜

「だって南くんって見た目が女の子みたいじゃない。 そんな女紛いより本物の方がいいに決まってるよ。 たまたま出会ったのが南くんで、たまたま顔が良かったから付き合ってるんでしょう? それって結局誰でもいいんじゃないかなぁ… 男だったら将来子供も産めないんだよ?」 白咲さんの言葉に僕の胸はぎゅっと締め付けられる。 僕とハルの1番の問題は男同士ってところ。 せめて僕が女だったらなぁ… でもハルの顔を見て僕はこの気持ちはどこかに飛んで行った 「……話は終わり?」 「へ?」 「話は終わりか聞いたんだけど」 「えっ、えぇ。まぁ…」 白咲さんは気づいてないのかもしれない。 さっきの白咲さんの発言を聞いてる時のハルの顔は、すごく怒っていた。 僕はそれを見ていたのだが、こんなハルの顔見たことなくて戸惑った。 でもそれと同時に嬉しい気持ちもある。 だってそれって…ハルは僕のことを大切に思ってくれてる証拠だと思うから。 「…それでお前、さっき南に何しようとしてたんだ?」 なんのことだろう 僕が寝てる時に白咲さんは病室に入ってきたってこと…? 白咲さんはハルに問われた時ギクッとしていたのを僕は見逃さなかった。 「ぇっと、その…」 「殺す……とか思ってたのか?」 「ッ!!」 「図星か」 ……………………え? もしハルがいなかったら僕は今頃死んでたってこと…? すごくゾッとした 僕は病院でもおちおち休められないってことじゃ… 早くお腹の傷を治そうと僕は改めて決心した。 「これさ、警察に言ったら殺人未遂になるんじゃないかな…」 「ちょっ、ちょっと待ってよ!」 「ダメ。待たない。 今から俺の言うことを聞いたら警察に言わないけど…」 彼女はまだチャンスがあるのだと目を輝かせてハルを見る。 「これから俺と、俺に関わる人全てに近づくな。 あとストーキング行為もやめろ。 それから………」 ハルはどんどんと条件をつけていく 「分かったか? 条件を破ると警察に言うけど………」 「ねぇ……今のって昔晴くんが言ってた脅迫罪なんじゃないの?」 「正当防衛だろ。別に警察に行ってもいいんだよ?でもそうすると由理花の罪もバレることになるけど…」 白咲さんは警察のお世話になりたくないのかハルの言葉に押し黙った。 「はい。じゃあ話は終わり!」 さっきまで怒ってたハルがいきなり笑顔になって怖くなる。 そんなに直ぐに笑えるものだろうか… いや、それが普通なのかもしれない 僕はちょっと、可笑しいみたいだから……

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