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第68話〜4〜

〜晴也side〜 最初は興奮していた由理花だったが、話が進むにつれて大人しくなっていった。 由理花は警察と関わりたくない、というか周囲の人に後ろ指を指されたくないという思いが強い。 普通の人でもそう思うのだろうが、由理花の「それ」は異常だ。 例えば警察官が近くにいたら何も悪いことをしてないのにドキッとなるだろう。 ただそれだけで終わる。 が、由理花は警察を見た瞬間逃げるようにサッと消える。 不思議に思った俺は昔本人に聞いたことがあった。 由理花曰く、昔何もしていないのに警察に職質されて、話していくうちにナンパをされたらしい。 確かにそれは警察官が苦手になるのはわかる。 それはその警察官が悪い。 そして職質されたことだけが噂で広がり陰口をたくさん言われた、と。 だからそれを知って警察のことを言う俺は性格が悪いと思ってるし、ごめんと思ってるところもある。 でもそうしないと自分の大切なものを奪われるから俺はそうするしかないんだ。 俺と由理花の話はついたので早く南に会いたくてこの場から離れる。 由理花はそこでずっと泣いてるがもう俺の知ったこっちゃない。 早く南に会いたいとは思ったがそんな直ぐに会えるとは思わなかった…… なんと角を曲がった瞬間に南と出会ったのだ。 「えっ、南!?」 「……えへ」 可愛い……………いやそうじゃなくて、何故ここにいるんだ。 ここにはまだ由理花がいる。 俺は人差し指を口に当てて静かにするようジェスチャーした。 伝わったらしく南は指で丸を作る。 今のなんか良いな…って思ったけど黙っておこう。 なんか口に出すのは小っ恥ずかしい… 「で、なんであそこにいたんだ?」 「えぇと……ハルが居ないことに気づいて探したらあそこにいた…みたいな」 「………どこから聞いてた?」 「え? …白咲さんが、ハルにとって僕は何?って聞いてるところからだけど…」 「はぁ〜…」 まさかの最初から聞かれていたとは… 最悪だ つい出てしまった溜息に何を勘違いしたのか南はオロオロしだした 「いや、南に対してじゃなくて俺に対しての溜息だから!」 「?」 「ほら、話聞いてたんでしょ…? 俺の汚いところ見られたな〜って…」 「汚いところ…?」 「由理花に脅してたり…」 やべ 自分で言っといて自分が嫌になる 南には綺麗なものだけ見ていて欲しかった。 ……いや違うか 俺の綺麗なところを見て欲しかったのかもしれない 俺は南の恋人として自信が欲しいのか…? 南に俺の汚い部分を見られて幻滅されたくない、という思いが強い… 俺は南にどう思って欲しいんだろう

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