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第106話〜3〜
「ん、」
目を開けると見慣れた天井が目に映る。
ここにハルがいなくて寝室から出た。
「あ、おはよ。ごめんね、腰痛くない?」
「ちょっとだけ…」
「ここ座ってていいよ。」
ハルはソファの上で隣をポンポンと叩く。
素直に従って隣に座ると、ハルがぎゅーって抱きついた。
「なんか甘えたさんだね…?」
「そう?」
「うん。なんか不思議な感じ。」
「ふふ。そっか。
お腹って空いてる?」
「んー、そんなに…あっでも。」
ハルはさっきご飯を作ってたんだ。
ご飯を残すのは勿体ないし、何よりハルが作ったものを食べなくて後悔するのはもっと嫌だ。
なのに。
「無理しなくていいよ。」
してないのに…
僕はその思いも含めて首を横に振る。
言いたいことがわかったんだろう。
少し考えたあとなにか閃いた顔をした。
「じゃあ半分こしよっか。」
「それなら…」
そう言って遅くに夕食を食べたのだが、ハルはペロリと食べていてなんでこんなに体力あるんだろう…とすごく不思議に思った。
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