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第114話〜2〜

 すりおろしを食べた後、南はそのままベッドに倒れた。 「ッ南、」 顔を覗くと心地良さそうな顔だ。 なんか…さっきの南は自由気ままな感じで新鮮… ………俺何考えてんだ!! 今は南の看病が第一優先だろ!  仕事なんて放って朝までずっと南に寄り添っていた。 朝熱を測ると37度。 良かった熱は下がったみたいだ… 「ん、ハ…ル?」 「あ、南。おはよ。具合はどう?」 「すごい元気…」 「そっか。良かった。」 今なら聞けるかもしれない。南が寝る前に言ってた、あの怒ってる人が誰なのか。 「なぁ、昨日言ってた怒ってた人って誰?」 「えっ、僕なんか言ってた?!」 これはまさか……記憶が無い? 「言ってた…けど南が覚えてなかったら仕方ないな…。忘れとく。」 「うん…ごめん。」 それは何に対してのごめんなのだろうか… いや俺は忘れると言ったんだ。もうそれについて考えるのはやめよう。 今俺がやるのは仕事と南と優のこと。 「次優が来るのっていつ?」 「んーと、明後日?」 「へぇ。次は何すんの?」 「えっとね、今度はお菓子作ろって話してたからそれかな?」 なら明後日は仕事を休んで2人を観察?するか。 その分休んだ分の仕事はまた別の日にやらないといけないのだが… それにしてもお菓子か……… だんだん南の出来ることが増えていって俺も嬉しくなる。 南は俺にとって婚約者ではあるが何れ妻になるんだ。 今の南は花嫁修業してるようにしか見えない… 教えているのが優ってのがちょっと嫌だが…… 料理なら俺だって出来る。もっと言うと俺の方が上手い自信がある。 でも俺は仕事が忙しいからって南が遠慮して優に頼んだ。 まぁ…奏斗に頼まなかったのは良かった… もし奏斗が教えることになったら俺は仕事に集中出来ん… あいつは南が大好きで何かとスキンシップが多いから… いやそんなことよりも明後日か。 その時に2人になにがあったか分かるといいんだが… ここまでやってしまう俺は過保護かよと失笑してしまった。

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