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第117話〜もしかして〜

〜南side〜  今日は優さんが来る日 少し憂鬱な気持ちになっているとハルの仕事が一日だけないということを知った。 …せっかくのハルの休みだし、二人きりでずっと一緒に居たかったけど僕には先約がある。  でもそれを言ったらハルが嬉しいことを言ってくれた。 お菓子作り終わったらずっといようって。 それをモチベーションに一生懸命お菓子作りをした。 驚くことに、料理中優さんは何もしてこなくて、少し身構えてたのが馬鹿らしくなる。 すると不意に優さんと目が合って、小さな声で言った。 「なーにー。もしかして僕が何かすると思った?」 「えっ、いや…」 「あは、図星だ。だーいじょうぶだよ〜、みんなの前で大胆にやるなんて死にに行くもんだもん。僕はいつも通り、面倒臭い従兄弟でいなきゃねー」 あれ。 ここで疑問に思った。 だって、まるでその言い方じゃ……… いや、もしかして。 「ね、ねぇ。優さん!ち、違ったらごめんなさい!だっだけど…」 「なに?」 優さんにしか聞こえないように、僕はコソコソ話で話す。 「優さんって………ハルが好きなの?」 優さんの笑顔が固まったのが分かる。 でもそれは一瞬で、優さんの顔は………… 「ナイショだよ。」 とても辛そうだった。

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